この写真は、娘が2歳、息子が5歳を過ぎた頃の物だろうか?
おばあちゃんは、丁度この頃入院先の病院で亡くなったんだっけ…
上の子が生まれたのは、平成14年の7月
その夏は、色々な意味で私にとって忘れられない夏になった。
『かなり下りてきているから、気をつけてね、』
産婦人科の先生に気をつけるようにと散々言われた私は、予定日の2ケ月前に実家へ里帰りを決めた。張りが強かったり、貧血があったりで、大きくなり始めたお腹を抱えてビクビクしながら過ごしていた。一度流産もしていたので、とにかく神経質になっていた気がする。
久しぶりに実家へ帰ると、以前にもましてギクシャクしている母とおばあちゃんの関係を感じた。
おばあちゃんは、一枚のパンツを何時間も洗濯したり
夜中に寝れないと強く訴えてきたり
あんなに好きだった踊りにも、あまり足を運ばなくなっていた
お腹が重たくて寝付く事ができずにいた夜中の2時すぎ…
私が寝ていたお座敷のから紙が、ものすごい勢いで音をたてて大きく開いた。
『おばあちゃんが、そんなこといつ言ったっていうの???
皆して、そんなこと言うなんて酷いじゃないの!!!!』
おばあちゃんの表情は険しくて、小さい頃から私が知っているおばあちゃんとは
全く違う表情でそこに立っていた。
『おばあちゃん、誰も何も言ってないよ!まだ夜中じゃん!!私は、赤ちゃん産むために帰ってるんだよ!!覚えてる???』
少し、ハッとしたように、おばあちゃんは
夜中にゴメンネとつぶやくと、自分の部屋へ帰っていった。
何度も、何度も考えたことがある…
今、あの頃の自分に戻れるのなら…
介護士として、私はどんな風に
おばあちゃんに関わることが出来るのだろうかと…
つづく…