おばあちゃんは、スーパーウーマン(2)
おばあちゃんが、私におじいちゃんの経管栄養の作り方を教えてくれたのは、小学校何年生の時だっただろうか?
今の時代みたいに、紙のパックに入った経管栄養を開けて入れておしまいではなく
カルシウムは、カルシウム、塩分は、塩分と軽量スプーンで計り調合していた。
ポットのお湯で赤ちゃんの粉ミルクみたいなメインの粉を溶かすと、甘い匂いが立ち込めた。
鉄みたいな味がして、舐めてもあまり美味しくなかったのを覚えている。
それをシャカシャカと、泡立て器で
溶かしていると、気分はケーキ屋さんだった(笑)
おばあちゃんは、私に経管栄養やら
痰の吸引を任せると、仕事にしていた着物作りをせっせとしていた。
隣の部屋からおばあちゃんが、大きな断ち切りハサミで着物を切る音が大好きだった。
私にとって介護は、『介護』なんて言葉すら存在せず
私にとって介護は『リアルおままごと』だった。
つづく…